PROFILE
LINKS
CATEGORIES
ARCHIVES

10
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--
タグふれんず

原発賠償関西訴訟 KANSAIサポーターズ

原発事故で関西に避難してきた人達による、国と東京電力に対しての損害賠償請求訴訟が始まりました。
KANSAIサポーターズは原告となった避難者の皆さんを応援しています!!
<< 第6回近畿訴訟団交流会_愛知岐阜訴訟・岡山訴訟・ひろしま訴訟など情報共有 | main | 5月19日(土)訴訟学習会のおしらせ >>
京都訴訟判決の報告
0

    原発賠償訴訟・京都原告団を支援する会事務局の上野さんより、先日の京都訴訟判決の報告が投稿されました。

    転載OKとのことでこちらでも紹介します。

    国が何を主張しているのかもわかりますし、国・東電が津波の予見ができたことは裁判で認められたことなどもわかります。

    参考にしてください。

    ↓↓

     

    ■京都判決報告集会の報告■

    4月29日に開催した京都判決報告集会の報告です。長文ご容赦ください。

    報告集会には、連休中にもかかわらず、子どもを含め100名近い参加がありました。

    京都判決については、責任論を清洲真理弁護士、因果関係(避難の相当性)を鈴木順子弁護士、損害論を白土哲也弁護士という形で分担して報告がありました。

     

    ●責任論●

    責任論については、おおよそ以下のとおりでした。

    国・東電は実際に起きたような津波は予見できなかったと主張していたが、判決は福島第1原発の敷地高を超える津波が来れば全交流電源喪失の危険があり、敷地高を超えるような津波の到来が予見対象となるとし、

    2002年2月には津波評価技術(波源モデルを設定して到来する津波高を計算する手法)、

    7月には長期評価(三陸沖から房総沖の海溝沿いのどこでもM8クラスの津波地震が起きる可能性がある)が発表されており、遅くとも2002年末には津波到来を予見できた。

     

    結果回避可能性についても、敷地+10団度の防潮堤、あるいは電源設備の水密化や高所配置などの対策をしていれば事故を回避できた可能性が高い。国は行政指導を行ない、東電が従わない場合は運転一時停止命令を出すこともできたとして、東電だけでなく国にも責任があると認めた。

     

    地裁で国の責任を認める判決が出る中で、群馬訴訟の控訴審では、新たな主張をし始めた。

    まず、求められる安全性は「絶対的安全性」ではなく、

    「相対的安全性」(得られる利益の大きさと比較し、社会通念上容認できる水準の安全性)だとするもの。

    これは、京都判決が原発事故は広範囲の住民の生命や身体、財産等に取り返しのつかない損害を与える可能性があり、「極めて高い安全性」が求められると、すでに否定している考え方だ。

     

    もう一つは、原発の安全性の判断は高度に専門技術的であり、規制行政庁が行なう権限行使の裁量の幅は相当広範だというもの。

    これについても京都判決は、防災の効率や財政的な制約という現実的問題によっても、高い安全性が求められる原発事業者や国の予見義務は免責されないとし、事業者が利益追求のために安全性をないがしろにするようなことがあった場合、その判断には高い専門技術性が要求されるからこそ、国に規制権限が与えられている、と否定している。

     

    そもそも国は東電に対して津波の試算を指示しておらず、自らも専門技術的判断をしたとは認めがたい。

    この解説を聞いて、私は国の新しい主張もまったく説得力を持たないと感じました。

     

     

     

    ●因果関係●

    因果関係についてはおおよそ以下のとおりでした。

    原告らに生じた損害について国や東電に賠償義務があるというためには、原発事故の影響を避けるために避難したことは社会通念上相当である(避難の相当性)と認定される必要がある。

     

    京都判決は、原告の主張した年間1Svだけで避難の相当性は判断できないとし、その理由としてICRP勧告は1Svを超える被ばくが個人に健康影響を与えるという理由で線量限度を設けたわけではないとした。

     

    また放射線管理区域等の基準は、それ以上であれば人体への健康影響を生じるという基準ではないとして、土壌汚染については空間線量の値で考慮すれば足りるとした。

     

    一方、政府の避難基準である年間20Svは避難指示を行なう基準としては一応合理性を有するが、放射線の健康影響に対する指針となるものではないとして、裁判所としての避難基準を提示した。関係者の間では「京都基準」と言われているそうだ。

    ◆避難指示等対象区域の居住者には相当性がある。

    ◆自主的避難等対象区域の居住者については、

    ㋐2012年4月1日までに避難した場合。

    ㋑事故当時同居していた妊婦または子どもが㋐の条件を満たし、その避難から2年以内に妊婦の配偶者または子どもの親が避難した場合。

    ◆それ以外の区域の居住者については、

    ㋑福島第1原発からの距離、

    ㋺避難指示区域との近接性、

    ㋩政府や地方公共団体から公表された放射線量に関する情報、

    ㊁自己の居住する市町村の自主的避難の状況、

    ㋭避難を実行した時期、

    ㋬自主的避難等対象区域との近接性、

    ㋣世帯の中に子どもや放射線の影響を特に懸念しなければならない事情を持つ者がいること、

    という個別具体的事情により判断する。

     

    京都判決が自主避難者の相当性を認めるかどうかが争点だった。

    これまで認められなかった事例を認めたことは、評価できる。

    京都に来る前に避難したという判断も見られた。

    しかし、十分なのかといえば、避難時期を区切った点は納得できない。

    なぜ2012年4月1日なのか、12月に収束宣言があり、それ以降避難者が増えていないなどを理由にあげている。東京判決も全員の相当性を認めたが、ただすぐに帰って来いというもので、12月までしか認めない。

     

    控訴審でどういう方針で闘うかは弁護団としてまだ明確にできていないのが現状。

    ただ、1Svは法令上は生きており、被災した人だけが他の地域の人と区別される理由がない。

     

     

     

    ●損害論●

    損害論についてはおおよそ以下のとおり。他の訴訟では精神的損害(慰謝料)だけを請求したところもあるが、京都訴訟では財産的損害(避難に伴う移動交通費、一時帰宅費用、避難による生活費の増加、二重生活による生活費の増加、避難生活のための雑貨、就労不能損害、放射線検査等に要した費用等)と世親的損害(避難に伴う慰謝料35万円/月、コミュニティ侵害2千万円)を主張した。

     

    判決は、避難指示の有無にかかわらず、相当性を認めた場合は実損を認定。

    避難指示によらない避難の場合、期間については避難先での生活が安定する「避難後2年」程度。

    当初の避難がそのまま続いた場合は、当初から2年間。

    当初の避難が1か月未満の場合、その後、長期間滞在した場所への移動を「避難」とし、そこから2年間。

    当初の避難から2年を過ぎての移転は相当性を否定。

     

    慰謝料については、

    自主的避難等対象区域は妊婦・子どもは各60万円、

    それ以外の者は各30万円と認定。

    就労不能が認められたケースはまとまった賠償額となっているが、何といっても慰謝料の金額が低い。

    現在、控訴理由書を検討中だが、被保全権利(包括的生活利益としての平穏生活権)の性格を再度強く主張し、慰謝料の水準について事実に基づく主張・立証を行なっていく。

     

     

    ●原告の思いと決意

    その後、質疑応答、休憩をはさんで、原発被害者訴訟原告団全国連絡会の佐藤三男事務局長から連帯のあいさつを受けたあと、原告2人が判決を受けての思いを語りました。

     

    避難の相当性を認められなかった原告は、判決を受けたあとは

    「この4年間は何だったのか、この裁判に参加してよかったのか」

    と心が折れそうになり、もうやめたいと思ったが、心配してくれる人たちに励まされ、あきらめずに闘っていこうと思っている、と決意を語りました。

     

    もう1人の原告は、報告集会で回ってきた認容額一覧表を見て、

    「避難が認められた」と思ったら、涙が止まらなかった。

    賠償金が認められたことは慰めになったが、妹たちは棄却された。

    子どもたちの健康や暮らしをこれ以上壊したくない。

    反省も謝罪もせずに反論してくる大きな相手に負けないよう高裁でもしっかり主張していきたい、

    と語りました。

     

    そのあと、会場に来ていた原告5人が壇上に上がり、ひと言ずつ決意表明をして、集会を終えました。

     

    これから舞台は大阪高裁に移ります。

    京都在住の方は遠くなりますが、引き続き傍聴を含めご支援をよろしくお願いします。

    大阪在住の方も、ぜひ傍聴席を満杯にするのに力をお貸しください。

    | →裁判のレポート | 12:26 | - | - |
    予定
    《原発賠償関西訴訟裁判の予定》

    《第20回裁判》
    日時:2018年11月1日(木)14:00〜
    場所:大阪地裁本館202号法廷
    集合:午後13:00
    (13:15が傍聴券配布締切)
    抽選に外れた方は模擬裁判を予定
    《第21回裁判》
    2019年2月21日(木)14:00〜
    《第22回裁判》
    2019年5月16日(木)14:00〜
    裁判に関する動画を公開していますのでご覧ください。

    第2回模擬法廷

    報告集会

    第1回模擬法廷

    報告集会
    PR
    SEARCH THIS SITE.
    MOBILE
    qrcode
    OTHERS