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原発賠償関西訴訟 KANSAIサポーターズ

原発事故で関西に避難してきた人達による、国と東京電力に対しての損害賠償請求訴訟が始まりました。
KANSAIサポーターズは原告となった避難者の皆さんを応援しています!!
2019年9月10日 原発賠償京都訴訟裁判の報告
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    9月10日は、原発賠償京都訴訟の裁判でした。

    京都原告を支援する会の上野さんより詳細な報告が届いていますので、紹介します。

    関西訴訟のサポーターも多く集まりました。

    写真はKANSAIサポーターズが撮影したものです。


    ↓↓


    9月10日の京都訴訟控訴審第4回期日の報告です。長文、重複、ご容赦ください。


    今回も炎天下、12時30分から13時まで京阪淀屋橋の大阪市役所方面出口付近で街頭宣伝行動を行ないました。原告と支援者15名ほどが集まり、原告が交代でマイクを握り福島の現状を伝え支援を訴える中、京都訴訟を紹介するカラーチラシを配布しましたが、通り過ぎる人の割にチラシを受け取ってくれる人は少ないのが現状でした。その後、原告は集合場所である弁護士会館に移動し、13時30分から入廷行進を行ないました。



    9月とは思えない連日の暑さのせいか、傍聴に集まった人の数もいつもより少なく、抽選になるかどうか心配しましたが、抽選券配布締め切りの直前に傍聴席数を上回り、無事抽選となりました。最終的には80名余りの人が傍聴に来てくださいました。暑い中を本当にありがとうございました。



    【原告側のプレゼン】


    今回は16名の原告が出廷しました。以下、原告側プレゼンの要旨です。


       森田基彦弁護士による「予見可能性に関する追加主張」


    ・東電は2002年に、長期評価の知見を津波評価技術で評価することによって敷地南部でO.P.+15mの津波を予見していた。


    ・東電が長期評価より信用できるとしている津波評価技術(土木学会)は、それだけで個別地点の津波水位を導けるものではなく、時々の最新の知見・データを基に計算条件を設定することが予定されていた。


    ・日本原電も、「三陸沖から房総沖にかけて、どこでも地震が起こり得る」という長期評価の知見を採用して計算した結果、原子炉施設付近まで浸水することを予測していた。


    ・JAEA(日本原子力研究開発機構)も、長期評価の見解を津波評価技術に反映させて津波高を計算し、明治三陸型の地震が福島〜茨城沖で発生した場合、東海再処理施設の建物付近が浸水することを予測していた。


    ・ここから、長期評価の信用性は電気事業者らが無視できないほど高く、長期評価の知見を津波評価技術によって評価することはスタンダードな手法である、と言える。東電の2002年の試算は予見可能性を強く根拠付けるものだ。


       鈴木順子弁護士による「政府報告審査制度と人権条約機関における総括所見」


    ・前回、国連人権理事会における人権保障の制度である普遍的定期レビュー(UPR)及び特別手続きについて説明した。それ以外にも、人権条約に基づく締約国の義務履行を確保するために人権条約機関が置かれ、政府報告審査制度が設けられている。締約国は義務の履行状況を報告し、審査を受ける。人権条約機関は総括所見(勧告)を出す。


    ・人権条約機関が福島第一原発事故に関して、どのような総括所見を出しているのか。社会権規約委員会は「健康の享受の権利に関する特別報告者の勧告」(グローバー勧告)の履行を慫慂(強く勧める)(2013年5月)。自由権規約委員会は20ミリシーベルト基準による避難指示・解除に懸念を表明(2014年7月)。女性差別撤廃委員会は20ミリシーベルト基準による避難解除に懸念を表明(2016年2月)。児童の権利委員会は年間1ミリシーベルトを超える被ばく線量区域の児童に「包括的かつ長期の健康診断の実施」など7項目を勧告(2019年3月)。文科省は2018年10月に「放射線副読本」改訂版を配布したが、7項目の1つは「教科書及び教材において、放射線被ばくのリスクや、児童が放射線に対する感受性が高いことについて、正確な情報を提供することを勧告している。


    ・日本政府は、国際社会の要請に応えず、繰り返し懸念を表明されていることがわかる。


       高木野衣弁護士による「国際人権法とその裁判規範性」


    ・国際人権法には、人権条約(人権保障を目的とした多数国間条約)、国連総会等で採択された宣言や決議(世界人権宣言など)、これら条約、宣言等を背景として形成されている慣習国際法の規範を含む。


    ・人権条約が目的とする個人の人権保障は、その個人を管轄下に置く各締約国が第一義的に責任を負う。


    ・国際人権規約は自由権規約と社会権規約に分けて採択されているが、そのいずれの権利についても、権利を侵害しないという消極的な「避止義務」と権利を実効的に保障するための積極的な「作為義務」の両方を締約国に課している。


    ・原子力災害被災者は、放射能汚染という危機や脅威から免れ、自分や家族の生命や健康を守るために安全な場所への移動を選択する権利(避難の権利)を有する。また、被災国は被災者を保護するため、環境災害を防止し軽減するために実質的な措置をとらねばならない。


    ・日本が批准した条約は、公布という手続きを経るだけで国内的効力を持つ(憲法98条2項)。全ての国家機関は、条約の趣旨に沿った権限行使が要請される。裁判官も、条約の規定に基づいて国内法を解釈・適用することによって、国家機関としての義務を果たすことが求められる。



    今回も、被告側のプレゼンはありませんでした。



    【報告集会】


    その後、AP大阪淀屋橋に移動して、報告集会を行ないました。


    ◆守田敏也さんの連帯あいさつ


    最初に、京都在住のフリーライタージャーナリスト・守田敏也さんが連帯のあいさつ。話はおおよそ以下のようでした。アメリカに行って、核実験による放射線被ばくの被害者たちと交流した話を紹介された。昔から運動はあったが、ずっと抑えられてきた。それが今、また大きくなっている。その原因が福島原発事故だ。福島原発事故の被害から立ちあがった、みなさんたちの運動も伝わっている。日本に帰ったら、被災者の人たちの運動が私たちを勇気づけたと伝えてほしいと言われた。みなさんの運動は世界的にも非常に大きな意味がある。



    ◆短編映画上映


    その後、9月19日に判決を迎える東電刑事裁判に連帯するため、河合弘之監督短編映画『東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故』を上映しました。まだご覧になっていない方は、ユーチューブで見ることができるので、ぜひご覧ください。


    https://www.youtube.com/watch?v=ZJhyDSnutqk



    ◆川中弁護団長のあいさつ


    控訴審になって、京都・大阪・兵庫の裁判を支援してくれる人たちの力が大きくなって、その前に進む力で周りの学者の先生たちも協力的になって、いい感じで進んでいるなと思っている。今の映画にあった刑事裁判も検察がやっているんじゃない。以前は検察審査会が起訴すべきと言っても、検察が不起訴と言えばそこまでだったが、司法改革で検察審査会が2度起訴すべきだと言った場合は、弁護士が検察役になって起訴するという風に変わった。そういう経過があったので、今の映画を観て感激した。



    ◆支援する会石田紀郎共同代表のあいさつ


    私は、この支援する会に協力させてもらうまでは、告訴団の関西のまとめ役をやっていて、告訴人を募ったりも市民環境研究所でやっていた。19日の判決の日には、私も朝一番の新幹線に乗って行こうと思っている。京都の暑さは格別で、福島から来られたみなさんは大丈夫かなと心配するが、さっきもらった原告からのメッセージには「暑い中をいつもありがとうございます」と書いてある。われわれが心配されている。裁判はまだまだ続くが、原告と支援者が心を配り合って最後まで頑張っていこう。



    ◆弁護団からの報告


    ☆田辺弁護団事務局長


    次回期日は12月12日(木)14時30分から。国が責任論についてプレゼンをすると言っている。先日の関西訴訟では、国のプレゼンを進行協議でやった。大阪高裁の裁判長は、内容に関わることは法廷でやると、きちっとした訴訟指揮をした。われわれも反論をするので、合わせて1時間ぐらいになる。



    ☆森田弁護士


    今日のポイントは木野龍逸さんが情報公開してわかったことで、東電や日本原電だけでなく国の機関であるJAEAも長期評価を確定論(必ず来る)としてとらえ、津波を計算していた。国は長期評価は信用性がなかったとか、確定論ではなく確率論(何%かの確立で来るかも知れない)で取り込もうとしていたなどと主張すると思うが、それに対する小粒だけど重要な事実だということで取り上げた。



    ☆高木弁護士


    前回から3期日をかけて国際人権法に基づく主張をしている。鈴木弁護士は前回の続きで、「もう大丈夫、帰還してもいいよ」と言ってるのは日本の政府だけ。国際的に見たら、今でも避難すべき状況だ。だから避難には相当性がある、ということを主張した。私は、国際的な関係で批准した条約が自動的に国内でも効力を持つ。だから、国も裁判所もその条約の趣旨に従ってその権限を使ってくださいね、と主張した。本件に関しては、社会権規約の「健康に対する権利」が重要な意味を持つ。これと避難の権利の関係については、次回に詳しく書くことになっている。



    ☆損害班の井関弁護士


    2つのことに取り組んでいる。陳述書を通じて、被害の資料は十分に提出しているが、各世帯ごとに被害は多様なので、裁判所は全体像がわからないのではないか。竹沢先生と伊東先生には、原告の陳述書の内容を60項目くらいに分類して、1項目ずつ全体の傾向を明らかにする(見える化)という作業に取り組んでもらっている。もう1つは精神的苦痛を数値化する作業。PTSDを測るための世界的に定評のあるアンケート調査を原告のみなさんに答えてもらおうということで取り組んでいる。それと、東京訴訟で精神的苦痛について意見書を書かれた辻内先生にお願いしていた意見書がやっとできあがるところまで来た。東京訴訟で突っ込まれた点にも答え、ものすごくわかりやすいもので、140頁の大作だ。次回か次々回には出していきたい。



    ◆原告の発言


    報告集会には10人の原告が参加し、途中退席した1人を除く9人が前に出て発言しました。


    ・映画を観て、避難した頃のことを思い出した。プレゼンにあった国連関係では、うちの原告の園田さんが人権理事会の定期レビューで話をして4か国から対日勧告を引き出し、翌年には後ろにいる森松さんが人権理事会で発言された。私も2015年に子どもの権利条約の関係でカウンターレポートを出した。そういうことで繋がっていて、今があるということを、プレゼンを聞きながら思い出した。


    ・今日の映像で、…。こんなの(資料)が残ってたんですね。これが真実ですね。正義は勝たなければいけない。私たちも負けないで頑張ろうと思う。


    ・さっきの映画で、東電の幹部が長期評価を握りつぶそうとしていた。先日、名古屋でひどい判決が出たが、今日森田先生が新しく出てきた証拠を取り上げたのを聞いて心強かった。いま東京の東雲の国家公務員住宅に住んでいる避難者が家賃2倍請求され、5世帯が明け渡し訴訟を起こされようとしているが許せない。みなさんも、ぜひ応援してほしい。


    ・最近、アンケート調査が送られてきて、心が揺れている。自分はなんとか書いて、子どもはどうかなと思ったが、意外にもあっさり書いてくれた。思い出したくないことをほじくり出さないと勝てないのかと悩み、今日も行けるかなと思いながら参加したが、結果的に来て良かった。


    ・プレゼンを聞き、映画を観て、本来は隠されるはずだったものが、誰かの良心で表に出てきたのかなと思った。これだけ証拠が出されても、知らないとか記憶にないと言うことは、それだけ大きいことだったんだなと感じた。自分は、家族に対して誠実でいたいなと思う。


    ・石田先生は私たちのことを心配して下さったが、私は暑い京都で飲むビールはなんでこんなに美味しいんだろうと思っている。次男は「京都に来て良かった」、「楽しく暮らしている」と言っているが、その子がちょっと前に首にしこりがあると言って、「これも原発事故の影響かな」と心配しているのを聞いて、やりきれなかった。社会の問題を自分のこととして考えるのは難しいと感じているが、みなさんがこうして支えてくださるのは本当にありがたいことだと思っている。


    ・ストレスチェックの話を聞いたり、アンケートに答えようとして、いろいろ掘り起こされ、今回はすごく心が乱れている。私は2016年12月に甲状腺がんを発症したが、自分の中では放射線の影響だと思っている。私にとっての勝利とは何かと考えると、誰もが健康で生きられるということ、被ばくしてしまった子どもも大人もデトックス(解毒)できるような国の施策が必要だと思う。


    ・裁判を続けるためにできるだけストレスを溜めないようにしているが、アンケートを書く書かないで子どもとやり取りした。最近は、息子から「母上はいったい何をやってんだ」「忙しすぎる。もう家にいたら」と言われるが、京都で暮らす以上は、根を張って、地域の人とも関わって生活したいと思っている。


    ・先日PTSDの勉強会があり、そこに出るまでは「私はもう大丈夫」と思っていたが、話を聞いて「私のPTSDは今も続いてたんだ」と思った。ずっと健康に自信がなかったので、いろいろ勉強して自分と子どもの健康に関しては不安がかなり減ってきた。アンケートも頑張って書きたい。



    ◆各団体からのアピール


    ☆関西訴訟団(佐藤副代表、森松代表)


    ・先日、近畿訴訟団交流会をやって、そこで全国の訴訟団に来てもらって交流した。


    ・京都が大阪高裁に上がってきてくれたので、大阪で一緒に盛り上げていきたい。原発問題は人権問題だ。無用な被ばくを逃れる権利がある。人権救済裁判だということを訴えていきたい。


    ☆ひょうご訴訟団(中山弁護士、小橋さん)


    ・来週19日(木)にひょうご訴訟の期日がある。今まで抽選になったことがないので、ぜひ来てほしい。


    ☆富山大学・林衛(まもる)さん


    ・ICRPが新しい勧告を出そうとしている。日本のICRP委員が京都訴訟で国・東電側専門家証人として意見書を出している。10月16日に京都でも勉強会があるので、ぜひパブコメを書きましょう。10月15日に福島県のコメ農家が農地の原状回復を求めている裁判の差し戻し審の判決がある。やっとNHK福島が取材レポートを放映するようになった。注目してほしい。


    ☆ゴーウェスト(園さん)


    ・9月29日に「原発被ばく隠しを許さない」大阪集会&デモをやる。避難者問題でデモをやるというのは滅多にないので、デモだけでも来てほしい。新たに避難を希望する人への支援(電話相談や交通費支給)をしている。友人知人にぜひ知らせてほしい。


    ☆大飯原発差し止め訴訟(吉田事務局長)


    ・いま「電力システム改革」に名を借りて原発を存続させる政策が経産省を中心に進められている。10月5日に学習会をやるので、ぜひ来てほしい。この学習会は「老朽原発動かすな!キャンペーン」の一環としてやるもので、11月23日からは高浜原発から関電本店までのリレーデモもやる。



    ◆京都原告団からのお礼(福島共同代表)


    ・毎回毎回足繁く傍聴に来てくださり、カンパをしてくださって、本当にありがとうございます。私たちの裁判ではお金しかとれないですが、現在統一要求というものを近畿から広げていこうと考えている。この統一要求の中で、東日本の人たちの権利や将来起きるかも知れない原発事故の被害にも適用できるような施策を盛り込んでいけたらと考えている。心を引き裂かれそうな時もあるが、皆さんの応援が支えになっている。これからもよろしくお願いします。



     なお、会場で集まったカンパは、57,685円でした。ありがとうございました。次回期日は12月12日(木)、次々回は来年の2月26日(水)、開廷時刻はいずれも14時30分です。傍聴をお願いします。

    | →裁判のレポート | 18:56 | - | - |
    予定
    《原発賠償関西訴訟裁判の予定》

    《第25回裁判》
    日時:2020年2月20日(木)14:00〜
    場所:大阪地裁本館202号法廷
    集合:午後13:00
    抽選に外れた方は模擬裁判を予定

    《第26回裁判》
    2020年5月14日(木)14:00〜

    《第27回裁判》
    2020年7月30日(木)14:00〜
    裁判に関する動画を公開していますのでご覧ください。

    第2回模擬法廷

    報告集会

    第1回模擬法廷

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